2013年2月アーカイブ

2月9日戸羽市長トークライヴ

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震災直後に立ち上げた私たちSend LOVE Projectの、現時点の総決算と言えるイベントが実現しました。

2年目を迎えようとしている現在、やはり、予想通りではありますが、人々の震災の記憶は薄れつつあります。
しかし、現実にまだ辛い日々が続く被災地の現状。そして、微力ながらも長く続けていこうと決めた私たちSend LOVE Projectの気持ちを再確認する為にも、戸羽市長を東京調布のキックバックカフェにお迎えして、お話しして頂くと言うのは大きな事でした。

忙しい公務を時間外、つまり休日を利用して市長は全国各地で講演をされています。
プライベートの時間を割いて、陸前高田あるいは被災地の生の声を伝えようと尽力しているのです。
なんと、この2月9日(土)は、午前中に陸前高田市役所に安部総理の訪問があったそうです。

「安部総理には期待をしていますし、被災地復興をどうかよろしくお願いします、とお話ししました。マスコミの方はすぐに、批判的な意見を私に言わせようとしますが、まだ新政権がスタートしたばかりですから、良いも悪いもない。そうやって足の引っ張り合いをしたがるのは、本当に良くない」
到着して最初に口から出たのは、マスコミに対する苦言でしたが、私たちも心して聞かなくてはいけない言葉でした。

「今日は何でも話しますよ」打ち合わせの席で、市長はにこやかに話してくれました。
ご実家の町田市のそば(調布市)で、親交を深めてきた同い年のキックバックカフェオーナー石井希尚に迎えられ、リラックスされていたようです。


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一方、会場であるキックバックカフェの前は長蛇の列。
震災の記憶は薄れつつある、と書きましたが。この光景を見る限りはそうではないという、嬉しい驚きをスタッフ一同おぼえました。

ふたを開けてみれば、近年のキックバックカフェ動員記録のトップに並ぶ160名超。
沢山の御来場誠にありがとうございます。




今回のイベントタイトルを「講演会」ではなく「トークライヴ」とつけました。
堅苦しいイメージを和らげ、どんな人でも気軽に参加して頂きたい、という気持ちからです。
市長のトーク以外にも、陸前高田の物産店、そして陸前高田の名産品を使ったスィーツメニューの開発など。
震災というネガティブな面だけでなく、これをきっかけに、陸前高田市をより知ってもらう、という場にさせてもらいました。
物産店に協力して下さったのは、東京の支援団体「結三陸」「町田鶴の羽の会」の皆さんです。 
海鮮のワカメや郷土菓子を準備しましたが、お陰さまで完売しました。本当にありがとうございます。

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イベントはHEAVENESE(ヘヴニーズ)の奉納演奏からスタート。
キックバックカフェのオーナー石井希尚(マレ)と妻久美子の音楽プロジェクトであるHEAVEBNESEは、陸前高田市の後援を受けて昨年と一昨年、2度のアメリカツアーを成功させました。
その目的は「Don't forget RIKUZEN-TAKATA」世界に向かっての名前を発信し続ける事を使命としています。
一昨年の10月、広田地区の黒崎神社大祭で奉納演奏をさせて頂いたHEAVENESE。思えば、あのステージがその後の活動を決定づけました。
陸前高田への感謝と、鎮魂の気持ちを込めて、黒崎神社の式典でも歌った「生まれる前にいた場所へ」を1曲だけ捧げさせていただきました。会場の皆様の御静聴を感謝します。
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演奏のあとは、いよいよ戸羽市長のトークライヴ。
「ライヴだからって歌いませんよ」と冗談で言っていたのですが、なんと矢沢永吉のフレーズが飛び出し会場は拍手。
市長が大ファンだった矢沢永吉さん、震災後、彼から直接はげましの電話を貰ったそうです。

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時には冗談を交えて、笑顔の市長のトークでしたが、当然震災の話は非常に重いものでした。
「(震災直後)絶望とはこういう事をいうのか、と。私は、本当の絶望を知りました」

奥様を亡くした市長は、同時に職に殉ずる公務員の特性を指摘します。
市民の為に尽くすのが公務員ではあるが、同時に家族がいる一人間でもある、官民問わず犠牲者になってはいけない...。

悲しみを通して得た教訓は、私たちも生かさなくてはいけません。

震災の恐怖。支援活動を阻む諸問題。
ご家族が行方不明のまま、復興という言葉にまだ踏み出せない方々のこと。
私たちの知らない被災地の現実を知るひと時でした。
しかし、同時に逆境をはねかえし、新しい街づくりに燃える市長の姿もありました。
「未来の陸前高田市の主役は子供達です、だから私は子供達の意見を大事にしたい」
「私は、世界に誇れる街作りを目指しています。小さいながらも、世界の人達の希望となるような街を実現したい」
震災の悲劇のその先に、希望を見出す市長の姿に、私たちも勇気を頂きました。

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イベント終了後、著書のサイン即売会。
一人一人の言葉に耳を傾け、丁寧にサインをしていきます。
この時間も市長にとっては大事なひととき。

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「私は友達になることが、まず大事だと思っています」
Facebookを積極的に活用し、ネットをきっかけに、具体的に足を運び、顔を合わせ話を交わす。
この日会場に集まった方々と、私たちスタッフ一同は、短い時間でしたが、市長としっかり友情を結ぶことが出来ました。

大勢の会場で、窮屈な思いをしながら聴いて下さった皆様、心から感謝します。
この日、この会場の予想を越えた熱気が、まだまだ先の長い復興支援に、大きな励ましとなりました。
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キックバックカフェ・スタッフ 長谷川加奈(陸前高田市出身)


今回は、陸前高田の食材を使ったスペシャルデザートもご用意させていただきました。

陸前高田といえば、、、
「りんご」
「がんづき」
「ゆべし」
どれも自慢の美味しい素材です。

「がんづき」は、しっとりとした食感のずっしり蒸しケーキ。
「ゆべし」は、モチモチした棒状の和菓子。
高田では、おばあちゃんが作ってくれたり、プレゼントにいただいたり、お茶っこと一緒に楽しむ定番お菓子で、私は小さい頃からよく食べていました。

今回は、広田町の「東海堂」をご紹介いただきまして、
イベントの為に特別に、オリゴ糖たっぷりのてんさい糖や国産の黒糖を使って、とっても美味しい「黒糖がんづき」と、「ニッキゆべし」を作っていただきました。


1品目は、「東海堂」の黒糖がんづきを使用した陸前高田スペシャルショートケーキ。
高田のりんごを、無農薬バニラビーンズと白ワインで甘酸っぱいコンポートにして、カスタードクリーム、黒蜜生クリームでサンド。
懐かしい味の和風ショートケーキに仕上げました。

2品目は、「東海堂」のゆべしを使用した薬膳スィーツセット。(桑の葉ほうじ茶付き)

そのままでも十分美味しいゆべしですが、軽く温めるとさらにモチモチ感や風味が増します。
ニッキゆべしには、こしょうが入っていますので、スパイスとも相性抜群。
四川料理で使われるスパイス「花椒」、てんさい糖で作られた甘納豆、なつめやしシロップ、有機くるみ、有機かぼちゃの種を添えて、薬膳スィーツになりました。

セットの桑の葉ほうじ茶は、陸前高田市にあるあすなろホームで販売しているもので、
食前に飲むと糖の吸収を抑えてくれて、ビタミン、ミネラルも豊富という素晴らしい健康茶。
優しいお味で、心も安らぎます。

ちなみに、「東海堂」のてんさい糖ゆべしは、物産展でも販売していましたが、すぐに売り切れ、大好評でした!

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