2011年6月アーカイブ

瓦礫は前回来た時よりもさらに片付けられていた。45号線を通って広田地区へ。
暑すぎる事も無く、寒すぎることも無く、心配していた雨も降ることも無く、天候に守られモバイルKBCがスタート。

<広田小学校> 
仮設住宅が出来、避難所の人は減り、この日は炊き出しの団体がいなかったこともあって、広田小学校は非常に静か。
瓦礫の撤去作業の音が聞こえてくる。

何度目かの訪問になる広田小学校の自称キックバックカフェ広田店・店長の笠井さんは率先してモバイルを手伝ってくれました。
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今回用意したスウィーツは、モバイル新登場のヘーゼルナッツクッキー、前回好評だったHi,Cheese TAKATA(チーズケーキ)。
定番になったパウンドケーキとマフィン。そしてキーコーヒー提供の東北支援オリジナルブレンドコーヒー。
KBCのアイテムは化学調味料や保存料などの添加物を使用していないので、アレルギーを持っている子供も安心して食べられるが、
レトルトやインスタント食品が多い食生活で、できるだけ体に負担のないものを食べてもらいたいと思う。
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<モビリア・オートキャンプ場>

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はじめて訪れる避難所「モビリア」は一つの山がそのままキャンプ場になっている。
故に仮設住宅は山の中に立てられ、広い敷地内にはイオンの仮設スーパーもでき、必要なものは敷地内で調達できる。
避難所というよりは一つの「村」のようだった。    

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リーダーのSさんとGさんと挨拶。前日連絡にもかかわらず笑顔で迎えてくれました。

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モビリアの世話役のSさんにお話を伺いました。
「これまでプライバシーのない避難所生活から仮設住宅に移り、人々は「この先」という現実と向き合わなければならなくなります。
そんなプレッシャーや不安の中で、仮設住宅から外に出なくなって引き込もってしまったり、
周囲との関わりがなくなって孤立してしまわないようにする必要がある。」



<高田高校のS君>
スタッフ長谷川の同級生・S君一家に会うため高田高校の仮設住宅へ向う。
S君は奥さんと長女、長男、そしてお腹の赤ちゃんの5人家族。

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S君自身が津波に流され、ケガを負いながらも奇跡的に助かった経験を持つ。
生まれてくる赤ちゃんのために救援物資でミルクを頼んだが、なかなかまわってこなかったところ、
花巻出身のスタッフがいるLAの在米日本人団体「命のリレー」から届いたミルクを渡すことが出来ました。

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帰り際、練習を終えた高田高校野球部にディスカバー21から提供された本「明けない夜はない」とスウィーツを差し入れ。
元気な高校球児を見て熱くなった。

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<米崎小学校> 
米崎小学校は自衛隊が運営する共同浴場があるところ。以前駐車場だった校庭は仮設住宅が建ち並んでいた。
予定よりも少し遅れてKBCをオープンさせると、あっという間にデザートも本も品切れ。

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みんな明るくて、「おいしい!」「ありがとう!」と笑顔を見せてくれる。子供達も元気だった。
そこにいるスタッフ、特にリーダーのやり方、接し方、作り出す雰囲気や人柄が避難所の雰囲気に強く影響すると感じた。


旧仮設庁舎プレハブの教育委員会でK先生と会い、企画中のイベントについて意見を聞き、相談させてもらった。
KBCの活動をHPなどを見てくれていたらしい。
「突然やってきてイベントをさせてくれと言うのではなく、KBCはずっと支援してくれていた。
高田に対する気持ちが本当だと感じるんです。是非とも実現してください。」と逆に力強く応援していただいた。   

その後、高田一中と新庁舎に差し入れをし、災害対策本部に差し入れとイベントの相談。

「がんばっぺし、陸前高田!」と復興に向かっているが、今だ行方不明の方の数は600人にのぼる。
家族と会えない人の中には、まだ復興というスタートラインに立てない人もいるはずだ。
近々行方不明者の死亡届が始まるらしい。
どこかで区切りをつけて、ケジメをつけて、前に進まなければいけないのでしょうが、それは僕らが言うほど単純じゃない。

我々に出来ることは少ないかもしれないが、美味いスウィーツとコーヒーを用意して、またすぐに高田に行こうと思った。  

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