2011年5月アーカイブ

SANY0020_face1.jpg
~スタッフ・安烈レポート~

折しも近づいた台風の影響で、今回は初めて雨のモバイルキックバックカフェとなりました。
それにも関わらず、広田小学校の避難所前に、沢山の方々が列を作って集まってくれました。
写真 1-7.JPG
smile.jpg
「また来たの!?」と子供達が声を掛けてくれる。
「この前忍者が来ただろ?俺達のその仲間だ」 
「ほんと!?今日忍者は?」
「今日はみんな忙しくってな。でもまた来るって言ってたよ」
「そっか~忍者は修行があるから忙しいんだな!」

すっかり顔なじみの皆様と言葉を交わしながら、あるいはお手伝い頂きながら、共にカフェタイムを過ごしました。
写真 2-7.JPG


今回も素敵な出会いがありました。
同じく広田小学校前で食事とライヴを提供していた岩手復興食堂のプロデューサーで、シンガーソングライターの松本哲也さんです。
3年前まで狛江に住んでいて、仙川の湯けむりの里にはよく通い、自分のPVを仙川で撮影したなど、仙川の話で盛り上がりました。
復興食堂は岩手県在住の異業種団体で、松本氏が旗をふり、大規模なキャラバンを編成、主に週末被災地を訪れ、食事・物資の提供、ミニライブの開催をしています。今度はぜひコラボレーションさせていただきたいですね!
まつもとさん.JPG

こちらは、スタッフ長谷川加奈のおじいさんとおばあさん。
毎回モバイルキックバックカフェに駆けつけて下さり、なんとスタッフにおにぎりを差し入れして下さるのです。
このおにぎりが本当に美味しいのです。
おじいいさまおばさま.JPG
おにぎり.JPG
広田の人々は皆元気でした。
電気と、飲み水としては仕えないが水道が通り、洗濯・風呂・トイレは使えて、以前と比べて格段に生活が楽になってます。

こちらは、避難所に出来たおじさんたちの憩いの場「スナック HIROSHI」
昼からは飲んでいないが、大体おじさんたちはここで過ごし、夜には酒を飲みます。
しかし、どんなに酒を飲んでも酔えない日が続いたそうです。
写真 1.JPG

ひろしのみなさま.JPG



広田半島からぐるりと周り、市内中心地の高田へ。
市内で最も大きい避難所高田第一中学校に行きました。
今回のモバイルキックバックカフェの目玉は、オリジナルチーズケーキ「Hi,Cheese,TAKATA」
スティック型なので手でもって食べられるし、「美味しい」と大好評でした。
kokubann .JPG
ハイチーズ.JPG


学校など大きな避難所と、公民館やお寺など地区ごとの小さな避難所もあります。
これらの小避難所は来るたびに人数が減っています、仮設住宅に入居、あるいは他地域で暮らす事を決めた方もいます。
そして、残られた方も大きな避難所に移り、近いうちに閉鎖となるそうです。
会館.JPG
写真 3.JPG

IBCラジオ岩手放送のコーナーになった「明けない夜はない」も、多くの方に読まれています。
あけないよるはない.JPG


最後に、新しく建てられた市役所庁舎に伺い、珈琲と「Hi,Cheese,TAKATA」を差し入れました。
市長ともお話をさせて頂き、形を変えながらも支援を継続し続ける気持ちを伝えさせていただきました。
こちらは、スタッフ長谷川加奈のお母様で市職員の長谷川さん。
かなまま.JPG


被害の生々しい爪痕はまだ残りながらも、仮設住宅建設など、少しずつ被災地の景色も変わりつつあります。
避難所を出てからの新しい生活、それを支える新しい街づくり、それを支援する私たち。
皆が一つの希望を持って進んでいく時、そう強く感じました。


モバイルキックバックカフェ出発

小雨降る夜の東京を、今回も皆様の支援物資を積んで、モバイルキックバックカフェは出発しました。

明日、5月28日(土)
11:00~13:00 広田地区(広田小学校)
14:00~16:00 高田第一中学校 体育館前
を予定しています


MKBC出発.jpg

5月3日モバイルキッズフェスタ開催

今回は総勢30名を超えるチームで陸前高田入りしました。
乗用車2台、マイクロバス1台、そしてモバイルキックバックカーが、5/2夜出発。
DSC_0031.jpeg


キッズフェスタは毎年5月と12月にキックバックで行われている子供のためのイベントで、
地域の方々から大変ご好評をいただいているものです。
今回は、そのイベントを陸前高田の子供たちのために仙川から直輸入。もちろん私たちにとって初めての試みです。
カフェスタッフに、役者、ミュージシャン、マジシャンと、様々な人達が一つのチームになって東に向かいます。
_DSC8570.jpeg




早朝、広田地区の避難所、広田小学校に到着。早速準備を始めました。
準備の様子が、NHK全国放送「おはよう日本」でも流されました。ご覧になった方も多かったのではないでしょうか。
_DSC8596.jpeg
_DSC8787.jpeg



「キッズフェスタ」では毎回テーマを決めて舞台やアトラクションが進行していきます。
今回のテーマは、子供達に大人気の「忍者」!
沢山の忍者達が、広田小学校に集まりました。
子供達と一緒に忍者学校で、忍者の修行(ゲームで遊ぶ)をする、というストーリーです。
_DSC9747.jpeg
_DSC0122.jpeg

_NYA2400.jpeg

司会の「おさち」と「のりぞう」に合わせて、皆で忍者体操。
そこへ、スーパ忍術を使うマジック忍者登場。
実は、この方は最近お店の常連になってくれたプロのマジシャンで、是非とも協力したいと、緊急参加してくれたのです。
プロの手品に、子供は勿論、大人も大喜び。
_NYA2669.jpeg

_NYA2750.jpeg

_NYA2721.jpeg

朝は寒かったのですが、昼頃には暖かい、絶好のイベント日和。
なんと、この日は私たちを含む4団体が集結。
屋台、着ぐるみ、ゲームそしてパフォーマンスと、一大フェスティバルになりました。
_NYA2072.jpeg

_DSC9105.jpeg

_DSC9818.jpeg

_DSC0136.jpeg
修行(ゲーム)をしてためたポイントで、お宝をゲット。
この景品の為にも、柴崎商店様ほか、たくさんの方から支援物資をお預かりしました。

pins.jpeg
修行に参加した子供がもらえる缶バッチは、陸前高田仕様の限定オリジナル。
(合資会社グッドスタッフ様提供)

_DSC9178.jpeg

_DSC9285.jpeg

我らがモバイルキックバックカフェも登場、今回は焼き菓子とコーヒー、
そして「土のめぐみ」様提供の無農薬いちごを準備しました。
この時期、新鮮なフルーツは非常に喜ばれました。
_DSC0416.jpeg

_DSC9665.jpeg

_NYA2104.jpeg

_DSC9693.jpeg

コーヒー豆はキーコーヒー様提供の「がんばろう東北ブレンド」。(復興支援限定の非売品)
「通常のメニューに加えたい」とオーナーが言うほど美味しくはいります。
coffee1.jpeg
coffee2.jpeg

もはや顔なじみの広田地区の皆さん。
特に、前回のこのブログで紹介した漁師のすすむさん、すでにチームの一員です。
まるで、一日店長の如くに「いらっしゃいいらっしゃい、暖かい美味しいコーヒーあるよ」と呼び込みをし、
自らコップを持って、苺を取り分け、忙しく働いてくれました。 
_DSC9225.jpeg

暖かい日差しと、賑やかな子供達の声、ここが被災地であることを忘れてしまうかのような、賑わいのひとときでした。
真っ青な空を見上げると虹が...。
「これは、彩雲(さいうん)という気象現象です」とスタッフの一人が解説。
(そうだ、彼は気象学を専攻したのだった・・・初めて納得)
誰もが復興の架け橋をイメージしたのは、言うまでもありません。
_DSC0187.jpeg



沢山の子供達に見送られて、忍者達を乗せたバスは、広田地区を後にしました。
_DSC0226.jpeg

次の会場、高田一中に向かうバスの窓から見える瓦礫の光景に、現実の陸前高田に引き戻されました。
_DSC8537.jpeg



今回、同行したキックバックカフェのオーナー、石井希尚&久美子夫妻は、対策本部の戸羽市長を尋ねました。
戸羽市長は東京町田市出身。実は石井も一時期町田で暮らしており、しかも同い年。話が盛り上がりました。
「この連休を利用して、沢山の人達がボランティアに来て下さる。でも、これがいつまで続くか」と言う市長に対して、
「僕たちは、ずっと来ますよ」と石井は力強く答えました。
_DSC0296.jpeg
ディスカヴァー21様寄贈の「明けない夜はない」(石井希尚著)を市長始め、職員の皆様にお配りしました。
陸前高田で、いま非常に多くの方々に読まれている本です。
_DSC0333.jpeg



次の会場は高田一中の音楽室。避難所で暮らす子供達がぞくぞく集まります。
_DSC0396.jpeg
_DSC0407.jpeg
_DSC0478.jpeg

正面玄関前のモバイルキックバックカフェでも、あたたかいコーヒー、焼菓子、無農薬いちごをお配りして賑わいました。
_DSC0430.jpeg
_DSC0458.jpeg
_DSC0378.jpeg

開始した頃には、やや少なかった会場も、終わる頃には大勢の子供達で沸きかえっていました。
_NYA3224.jpeg
_DSC0533.jpeg
_NYA3159.jpeg


_DSC0624.jpeg
協力関係にあるSave Takataのスタッフ、佐々木さんが色々とコーディネートをして下さいました。

_NYA3231.jpeg
_NYA2892.jpeg
_NYA2911.jpeg
_NYA3119.jpeg
_DSC1046.jpeg
_DSC0863.jpeg
_DSC1023.jpeg
「これだけ、子供達が集まったイベントは見た事が無い!」現地のスタッフの方々が驚く程の盛況でした。
帰りがけ、沢山の子供達に「今度いつくるの?」と聞いてもらえました。
代表の石井の言葉ではありませんが、何度でも、何度でも通い続けたいと思います。
SANY0157.jpeg

多くの皆様のご支援御協力で、今回、初の避難所でのイベントを無事終える事が出来ました。
最後に、代表の石井希尚のコメントで締めくくらせて頂きます。

「今回、市の広報にも掲載していただいたことで、避難所をすでに出て行かれた方々も、
わざわざ来て下さいました。とても嬉しかったです。
二カ所の避難所を回ったわけですが、高田第一中学校では、体育館の中での生活ですから、誰でも入って来れるし、
一応、ダンボールなどで間仕切りをしてはいますが、そこにはプライバシーは全くありません。
すでに二ヶ月もこの環境で生活することを余儀なくされているというのは本当に辛いと思います。
モバイルキックバックがオープンしていることは、体育館内の方々も放送によって知ってはいるものの、なかなか外まで出てくる気力のない方々も多く、
トレーにのせて中までいき、ご希望される方々にお配りしましたが、そこには、試験勉強をしている中学生もいたり、具合が悪くて横になっているご婦人もいたり、
トランプをしている女子高たちもいます。そうかと思うとボランティアの方が突然、楽器演奏を始めたりします。
いろいろなニーズの人が、一つの閉ざされた空間にひしめき合っていて、善意の行動であっても、一つ間違えば、誰かにとっては迷惑となり得る空間です。
避難所でのいろいろなイベントを仕切っている方は本当に大変だと思います。
仮設住宅の建設も始まってはいますが圧倒的にその数が足りていません。一刻も早くよりよい環境へと移動することができるように心から祈ります。」


(撮影:清水知成)

このアーカイブについて

このページには、2011年5月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2011年4月です。

次のアーカイブは2011年6月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

カテゴリ

ウェブページ