広田地区のお母さん達

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~スタッフ・安烈レポート~

2回目のモバイル・キックバックカフェのメニューはミートソースパスタ。

「スパゲティー!久すぶり~!食べだがったのよ!」
目の前には嬉しそうに笑う広田のお母さんたち。その笑顔でこっちが励まされる。
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津波が半島の左右から襲い、一時離島になってしまった広田地区。
物資が届かない時から広田の婦人会は団結して自ら炊き出しを始めた。
避難所の朝と夜は早い。
消防団の捜索がはじまるのも早いが、彼らの朝ごはんを用意する婦人会の朝は更に早い。
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家庭科調理室で炊き出しする婦人会のみなさん


朝・昼・晩と250~300食。被災者の分だけでなくボランティアの分まで作っているという。
「だって、わたしらのためにがんばってくれているんだから、食べてもらわないと」


インスタントラーメンとおにぎり、パンに偏りがちな避難所での食事だけでなく、
届く物資で献立のバリエーションを増やそうとするが、やはり救援物資だけに限りがある。
「やっぱ、欲しいのは新鮮な野菜だな。でも、ほうれん草ならほうれん草ばっかトラックいっぱいもらっでも、いぐらなんでも、ほうれん草ばーっかり食べられねぇべ」と笑う。

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限られた物資でアイデアを出し合い、早朝の5時の朝食から、昼食、夜食を毎日作り続けて1ヶ月が経ち、そろそろ疲れもピークにきているようだった。

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追い討ちを掛けるように炊き出しのドタキャンが連続し、お母さんたちは疲労困憊の様子。
僕らの今回のケータリングはその逆で、連絡が行き渡らず、来るとは聞いていなかった所に僕らが現れた、というドタバタがあった。
「来ると聞いていなかったのに来てくれるのは嬉しい悲鳴だけど、来ると言ったのに来ないのは本当に困る」
避難所の昼食は11時から始まるのだが、ドタキャンの知らせがあったのは11時だったらしく、
そこから昼食の準備をはじめるわけだから大変である。



インスタントではないドリップコーヒーとパスタで少しでも疲れとストレスが癒されればと願う。
またケータリングでひと時でも休んでくれたらと願う。
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帰りはわざわざ見送って「まだきでね~」笑顔で手を振ってくれた。
久々に田舎の自分の母親に電話しようと思った。
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(撮影:清水知成)

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このページは、KickBackCafeが2011年4月20日 02:30に書いたブログ記事です。

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